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朝のない国にいるのだ私たち交じらないまま肺を満たして


僕の手が心が足りないさまを見て あさましいのは今この命



君がひびをほつれた胸を燃やすまま在るこの砂地を庭とする夢


貴方の眼を見る俺を見る貴方の眼 懺悔の箱に似てふたりいる




宣告に青めく街の震動でコップが落ちた 水が零れた


水が零れたので帰ります、残りのメールは明日に読みます



終末は夢に見たまま 終わりまでふたり並んでテレビを見てた


新世界用のボンベかシュノーケル また二人分買ってくるから



怖いなら鎖骨なんかで瞑らせてやればよかった(お前みたいに)


ひでぇ顔、と夜が明ける前に笑うので部屋にも街にも朝が来たのだ




(H歴が始まったあの日について)




群青宛、ぜんぶ、全部の投棄まで 三つ数えて温む断崖


翼は授からなかったので跳んでも怒られずに済むような気がして


天国に続く階段三段目 お前がいるとは聞いてなかった


生きなかったこと死ななかったこと全部の罰で今咽喉潰れろ


お前がいない十五時の部屋にお前の影だけいて もう うるさい



「酷いことをしたので話す咽喉がない」と話すお前の目が見たい 見て



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